朗読劇 東大和の自由民権

朗読劇 東大和の自由民権

玉川上水通船
砂川・内野
中島県令

衆楽会

明治11 年(1878)117 日、蓮花寺

新聞購読会

蔵敷
高木

千葉卓三郎の来村



第一の場 衆楽会 明治11年(1878)

「先に行って準備しています」
「私も」
「私も」
「下りは危ないから気をつけて」

芋窪・豊鹿島神社の裏から登ってきて、蓮花寺へと向かう下り坂
江口栄雲校長が心配の声をかけます。

「ハーイ」
「ハーイ」

鹿島様参道脇の昇隆学校の生達達。
これから行われる学習会・衆楽会に胸を弾ませて急ぎます。

衆楽会の説明

この衆楽会、三多摩で最初の自由民権運動の学習会とされます。
憲法の制定の長い道のりの中で
ここに至るまでには、ノイバラの道がありました。少し遡って紹介します。

第二の場 砂川にキリスト教、仙台藩士 明治5年

内野杢左衛門の内野吉次郎への語りかけ

「砂川辺りは凄く世変わりしてんぞ。
 玉川上水に船を浮かべることで砂川村の名主源五衛門さんとこへ行ったんだ。
 そのとき、でた話だけんど、
 砂川にはキリスト教が入って来てるらしいぞ。
 そして、八番には私塾ができてな、
 源五衛門さんとこへも仙台藩から移ってきた竹内とか永沼という人が居てよ、
 若者に剣術や柔道を教えてるそうだ。
 ほれ、五日市街道が五日市とつながってるべ
 おら方とは違う空気が生まれてんぞ」

仙台藩の竹内、永沼の紹介、五日市、八王子の動き 千葉卓三郎の関係

第三の場 地方官会議 明治8年(1875)内野杢左衛門

「今度の県令は違うぞ」
初めて神奈川県が催した地方官会議に出席した内野杢左衛門は興奮気味に村の役員に語りかけます。
「江川代官時代には諸外国の実情や国防のことを教わった。
 それが、中島さんは云うんだ。村のことは村の人が議論して決める、その代表は選挙で選ぼうってな。
 やっぱり土佐っぽだし、坂本龍馬の門下だったもんな」
「これから、おら方も変わるな」
「蔵敷も新しい世の中の仕組みにあったようにしねえといけねえな」
「ひとり立ちって事か」
「それだけ責任も重くなるな」
「云うこともしっかり云わねえといけねえな」

 内野氏神奈川県議会議員 明治12年(1879)
 村会開催 明治12年(1879)

第四の場 新聞購読 明治14年(1881)

「ハーイ新聞です」
「ご苦労さん」
内野杢左衛門が、小平にあった郵便局の配達員から受け取ります。

「いよいよ自由改進党が結成されるな。中身はどうなるか?
急いでみんなに見てもらおう」
杢左衛門さんは、大急ぎで大事なところを書き取り、近くの長吉さんに届けます。


蔵敷新聞購読社の紹介

一方で、高木です。宮鍋庄兵衛さん
「用が終わったら、急いで清五郎さんとこへ届けてくれないか」
「かしこまりました、いつもの新聞ですね」

赤子をあやしながら、宮鍋家から尾崎家へと子守さんは急ぎます。
「とっても読めねえけんど、曙新聞とか云ってたな・・・」

高木新聞購読社の紹介
自由改進党の結成明治 14年(1881)

第五の場 自由民権学習会

(1)芋窪学術演説会 明治14年(1881)5月6日

 千葉卓三郎の来村 明治14年(1881)5月

(2)狭山自由懇親会 明治14年(1881)9月25日
(3)奈良橋自由懇親会 明治14年(1881)11月21日